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東京商工リサーチがまとめた2023年度（2023年4月～2024年3月）の企業倒産状況（負債額1000万円以上）によれば、全国企業倒産は、件数が9053件（前年同期比31.5％増）、負債総額が2兆4630億7800万円（同5.9％増）でした。

倒産件数は2年連続で前年度を上回り、2014年度以来、9年ぶりに9000件台にのせました。

負債総額も、2年連続で前年度を上回り、2年連続で2兆円を超えています。１社（大手自動車部品メーカーのマレリホールディングス株式会社・負債総額1兆1330億円）の超大型倒産が全体の負債総額を大きく引き上げた2022年度とは異なり、負債総額100億円超の大型倒産が積み上がって、全体の負債総額が2兆円超えまで膨らんだ点が特徴的です。

2023年度の宮城県内の企業倒産件数も146件（前年度比35.1％増）と、2年連続で前年同期を上回り、高水準にあった2022年度（108件）を大きく超えてきました。業種別では「建設業」が最も多くなっています。

東北6県全体での企業倒産件数も489件（前年同期比47.2％増）となっていて、2011年度以降では最多です（ちなみに、リーマン・ショックの影響が広がった2010年度の東北6県の企業倒産件数は576件となっています）。

コロナ融資の返済の本格化に伴う倒産の増加は事前に予測されていたことですが、物価高や人手不足による賃上げに伴うコスト増などの影響が倒産件数の増加に拍車をかけています。
2024年3月には17年ぶりの利上げが実施されるなど日本経済が転換期に差しかかったことで、中小企業を中心に淘汰がしばらく進み、2024年度もこの傾向が続くことが予想されます。